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修論出したら「公聴会」!-人間・環境学研究科の場合-

こんにちは!逍遥館です。


今回は、人間・環境学研究科(以下「人環」)の「修士論文審査公聴会(以下「公聴会」)」に関する記事を投稿したいと思います。
毎年2月初旬に、人環修士課程の院生を対象とした「公聴会」が開催されます。「公聴会」とは、提出した論文の内容を発表し、それに対する先生のコメント(質疑)をもらえる場所です。この「公聴会」で修士論文の合否が決められます。名前の通り、公開の場での発表になりますので、誰でも聴講可能です。通常は、論文提出から3週間後に開催されますが、時期は研究科によって様々なようです。

■人間・環境学研究科修士論文審査および博士後期課程進学選考の日程
(平成26年度参考)

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「公聴会」全般については、人環の修士課程院生の方々よりお伺いしました。*1論文審査はどのようなものなのでしょうか。 

持ち時間は?

1人30分 (発表15-20分 質疑応答10-15分)
時間厳守!時間より短いのはいいが、オーバーはダメ。発表者としては論文の量を考えると足りないことも。

 メンバーは?

発表者、主査1人、副査2人(いずれも研究科の先生)、その他同じ研究室の人や一般の人となります。「公」聴会なので、広く一般に公開されている場ではありますが、実際は学内の人が多いようです。

雰囲気は?

人間・環境学研究科棟の教室で行われました。雰囲気については、発表者と先生によるので、和やかな雰囲気の公聴会もあれば、ピリピリした雰囲気の公聴会もあり、様々。いつもは温和な先生が鬼になっているパターンもあり、そういうのが一番怖いんだとか(ひえー)・・・。

流れは?

1.発表 → 2.主査と副査からの質問(コメント) → 3.次の人の発表
主査・副査のほかに、聴講している院生(先輩)から質問が来ることもあります。同じ会場(教室)で何人もの公聴会が連続して行われてはいますが、一人の公聴会が終わる度に、教室の人間は総入れ替えなので、一人で完結しているものが、何タームかある、という雰囲気です。

公聴会の前にどんな準備をしたのですか?

人によって違いますが、発表の際に使うレジュメやスライドを作ります。レジュメはなく、読み上げるだけの人もいます。同じ研究室や他学部で似た分野の人、先輩などの前で予めリハーサルをし、質問を出してもらって答える作業をしておく人もいれば、特に準備はしなかった人もいてさまざまです。論の弱い部分の補強をはかったりしておくとよいようです。5-7万字の論文を、公聴会での読み原稿として5-6千字にまとめる作業をしても、発表時間ぎりぎりになったとの声もありました。

アドバイスを一言ください

公聴会で発表できる時間は意外と少ないので、上手に時間内に収まるよう工夫しないと、聞いている人にわかりづらいものになってしまいます。M2(その年度に修了する人)は、成績を出す期限が他の学年の人より早いそうで、レポート試験の科目を履修している人は注意が必要です。M2の後期もレポート試験の教職科目をいくつか履修している場合、これらの科目のレポートの締め切りが公聴会より前の時期になり、公聴会の準備とレポート作成を並行させていかなければならなかったのが大変なのだとか。
教職等、M2の後期でも単位が必要な科目を履修している人は、こういった点にも注意が必要です。また、公聴会の雰囲気を知りたいなら、興味がある分野の公聴会は聞きに行っておくといいかもしれません。

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いかがでしたか?人環の場合は公聴会で合否が決まりますが、他の研究科(または他大学の大学院)での合格判定の方法はまた違うのかもしれません。ともかく、将来大学院に進学し、修士論文を提出する時の情報の一つになれば嬉しいです。
今年、公聴会に挑まれた方、お疲れさまでした!来年挑まれる方、また何年か後に予定のある方、皆さん頑張ってくださいね!
最後になりましたが、この記事の作成に当たり協力くださった人間・環境学研究科の皆様、ありがとうございました。(M)

 

*1:人間・環境学研究科の「公聴会」ですので、形式や呼び方は各研究科によって異なります。

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