今日も逍遥館 ~ 京都大学吉田南総合図書館のブログ ~

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グレート・ブックス読書会レポート:「水滸伝:豪傑108人の集合」

 こんにちは、逍遥館です。

 

さて、6月9日(火)は、今年度最初のグレート・ブックス読書会 「思い出」で読み解く『銀の匙』 が開催されます。このグレート・ブックス読書会は去年度から始まったイベントで、今までに5回開催されています

今回は今年2月に開催しました、第4回グレート・ブックス読書会「水滸伝:豪傑108人の集合」の報告をします。遅くなってすみません・・・。 

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↑今回も当館デザイン担当が鋭意製作しました広報ポスター

 今回のテーマは明代の中国で書かれた伝奇歴史小説の大作、「中国四大奇書」の一つである「水滸伝」。梁山泊に108人の豪傑が集合するところまでを、コーディネーターである人間・環境学研究科大学院生の中原理恵さんの解説のもと、参加者と一緒に読みました。中原さんのご専門は日本近代文学ですが、2年前にされた台湾留学をきっかけに中国文学にも研究分野を広げられ、その中で水滸伝を読まれたそうです。

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第4回グレート・ブックス読書会「水滸伝:豪傑108人の集合」
<平成27年2月6日(金)>17時30分~19時00分
参加者はコーディネーターをあわせて16名。

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ただいま準備中

 配付されたレジュメをみると、108人の名前や、回ごとの簡単なあらすじをかいたものだけでなく、漢文やくずしじで書かれた水滸伝の一部分も。日本でも昔から読み継がれてきた作品だということを改めて実感します。

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 ↑「殺す」場面が多く出てくる内容。中国小説はダイナミックなのかな。

 中原さんよりレジュメに沿ってあらすじの紹介があった後、参加者の皆さんからの質問や感想をお伺いしました。

f:id:cymslib:20150521115102j:plain真剣な眼差し。中原さんの解説にも力が入ります。

 参加者は、学部生が半数、所属は人環・総人、文、教育、工、農と今回もいろいろな方が来てくださいました。
 読書会終了後のアンケートでも、たくさん感想を頂きました。 

・訳の比較が面訳の比較が面白かったです。悲しいのにたえられるか分かりませんが、もし読めたら100回本なども読んでみたいです。文1回生

・今回のような長い話、難しい話を解説・概説していただけるのはとても興味深いしありがたいです。(文2回生

・よんでみたくなりました。もっと深く話ししたかったです!!(総人1回生)

・あらすじが頭の中で整理されました。(教育2回生)

・読んだことがなく、長いのでなかなかとっかかりがなかったが、大まかな流れをやさしく読めたので、全篇読んでみようと思いました。(工3回生)

・今後また再読するつもりです。(人環修士
・日本文学の比較がおもしろいと思う(その他2回生)

 

参加者の中には留学生の方もちらほらおられ、「日本人からみた水滸伝を理解することができた」「中日文学を通じて交流するいいチャンスだと思う」といった感想もありました。また、今回は「目で読むより耳で聞いて心地よい音」だということで、中原さんご自身による中国語原文の朗読もあり、とても有意義な読書会になったようです。 

 吉田南総合図書館(逍遥館)では今後もグレート・ブックスを使った読書会を開く予定です。アンケートでは、今後希望するテーマ等もお伺いしました。 

・罪と罰
・アンナ・カレーニナ
・サルトル
・カミュ
・三国志
・ユークリッド原論など科学系の本
・紅楼夢

興味深いテーマが勢ぞろい。これらの本のうちどれか、また他の本でも、何か皆と一緒に読みたいと思われるみなさまのご参加お待ちしております。
冒頭でもお伝えしました通り、今月9日(火)は、第6回グレート・ブックス読書会「思い出」で読み解く『銀の匙』が開催されます!皆様のご参加をお待ちしております! 
(M)

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